「産休・育休中のリスキリングはその人次第」3回目の育休中のパパの意見

結論から言ってしまうと、

  • リスキリングするか、しないかはその人次第なので、国の支援は無意味ではないと思うが、逆にマイナス面も予想されるので、やらんでいい。
  • そんなことよりもっと国がするべき政策はあるでしょう?
  • そもそも、産休・育休?暇してるんでしょ?、という考えが透けて見えて、イラつくというか呆れというか

てな具合です。

文末に総理と議員のやり取りの関係箇所の文字起こしがありますので、よければ先に御覧ください。


総理の答弁は後押しすると言ってるだけなので問題ないという意見も見聞きしますが、質問と答弁内容は自民党内で事前に調整しており、自民党としての見解になるかと思いますので、その意見は的外れかと。

そもそも産休・育休中にリスキリングできるのか?

  • できる人はできるし、できない人はできない。
  • やる人は子供がいくらぐずろうと、お金がなかろうとやる。
  • やらない人は全然手間がかからない子供であったり、助けてくれる義実家があったとしてもやらない。

身も蓋もないですが、結局はその人次第でしかないと思います。

支援する制度があればリスキングの費用不足等で困っている人は確かに助かるでしょうが、そんな人はごく一部に限られると思います。

自分は、何があっても!というほどの意欲はないものの、復帰後を考えると何かしておいた方が、くらいに緩く考えている、おそらく平凡な育休取得者かと思います。

実際の育休中はリスキングできそうだったか?

そんな自分の場合は子供の状況に思いっきり引っ張られまして

長男出生時

  • 自分は育休は取らず時短等もなし。奥さんは産休。
  • 夜中は1時間毎にぐずり、授乳後も中々寝ない、置いたらすぐ起きる。
    抱っこしたまま寝落ち多数。
  • にもかかわらず超朝型。5時6時には本格稼働でその後は寝ない。
  • 日中もよくぐずり、抱っこして揺らしてないと落ち着かない。

長女出生時

  • 自分は2か月強の育休、奥さんは以降専業主婦。
  • 夜は3時間おきくらいの授乳、授乳後も長男に比べれば早く寝る。
  • 日中も寝ていること多し。親戚が遊びに来てもずっと寝続け肩透かしを食らわせる。
  • まだ小さい長男(2歳差)の面倒も見る必要があり、手が空く時間は少ない。

次男出生時

  • 自分は1年強の育休。
  • 夜及び日中は長女同様。
  • 長男、長女の幼稚園登園からお迎えまでは、家事が終わり次第、次男の面倒を見ない方はフリー。
  • お迎え後は子どもたちが大人しくしていれば、どちらかはフリー。

次女出生時(現在)

  • 自分はまた1年強育休。
  • 夜及び日中は長女、次男同様。
  • 上3人が通学、通園してる間にフリー時間が発生。
  • 帰宅後も子どもたち同士で遊んでくれたりすれば、フリー時間が発生。

という感じで、長男長女のときは無理、次男次女のときなら可能という具合でした。

ただ、長女以降はそこまで手間がかからない子が続いたため、フリーの時間ができた感じです。

これが長男並、もしくは長男以上に手間のかかる子だったりしたら、次男次女のときも無理だったかと思います。


まあ可能とは言っても、完全フリーなわけでもなく。

子どもたちにはちょこちょこ呼ばれ
体調を崩したりすればその対応に追われ

で、子供がいない場合との効率は雲泥の差です。

と言っても、しつこいようですがやる人は上記のような状況で更にワンオペだろうとなんだろうとやるんでしょう。

そんなスーパーマンがどれだけいるかはわかりませんが。

育休中に勉強して起業!なんて華々しい話がニュースになることもありますが、もちろんそれはそれだけ珍しい話なわけで。

極小数のスーパーマンを基準に同様のことを求められるのは、一般人としては勘弁してもらいたいところです。

リスキリングの後押し

前述の通り、それ自体は悪くはないと思います。

が、支援もあるのだから産休・育休中であってもリスキリングをして当然という空気ができてしまうのは問題だと思います。

復帰してリスキリングができていないと「育休中なにやってたの?」とか。

もちろん育児やってたんですが、そこらへんがわからない人は絶対にいるでしょうし。

自分の場合、次男次女のときならまだしも、長男長女育休復帰後にそんなことを言われたら、苦笑いしかできなかったと思います。

仕事に関する勉強をするなりしてスキルアップした方がいいのは誰でもわかってると思いますが、それをどれだけの人が実践してますか?

仕事が忙しくて、家事をやらないと、少しくらいは楽しみがないと、と勉強しない人がほとんどでしょう。

だからこそそこで頑張った人が評価されるわけですが、育休中は(暇なんだから)勉強すれば?、という考えは、どうしてそうなるのやら。

そもそもリスキリングしたとしても、そのことで『昇進・昇給の遅れがなくなる』というのが疑問です。

産休・育休から復帰した直後から(産休・育休の長さにもよるでしょうが)すでに昇進・昇給は当然のように遅れており、その後も子供に合わせて休みや早退の必要があり、仕事に100%注力できるわけではない。

こんな状況がリスキリングで解決できるとは思えません。

リスキリングを後押しするよりも、そのような状況を改善するための政策

  • 産休・育休取得者に対する昇進・昇給の調整
  • 休み・早退をフォローできるような仕組みの作成
  • 子育てに際しての退職者に対する復帰後の賃金調整

など、ほかにやるべきことはいくらでもあると思います。

ほんとまあ子育てや子供に対する政策というのは、どうしてこうも的はずれなことがほとんどなんでしょうか。

政治家の皆さんは子育てをしたこともないのか、すでに忘れてしまったのか、一般家庭とは環境が違いすぎて実態がわかってないのか。

長々と書いてはみましたが、国に期待することなく、自分たちでなんとかするというのが一番現実的な気がします。
それはそれで悲しいことですが。

今回はこの辺で。以上、幹事長(@ikukyuusyutoku)でした!

総理と議員のやり取りの関係箇所の文字起こし

(大家議員)
岸田総理は施政方針演説において、「構造的な賃上げ」政策の一環として、新たな分野で活躍するための能力・スキルを身につけること、いわゆるリスキリング支援を位置付けておられます。
企業経由が中心となっている在職者向け支援を、個人への直接支援中心に見直すことなど、意欲的に取り組んでいくことは極めて重要です。

岸田総理、ぜひともご検討いただきたい新しいリスキリング案を、私からお示しいたします。
子育てのための産休・育休を取りにくい理由の一つが、一定期間仕事を休むことで昇進・昇給で同期から遅れを取ることだと言われてきました。

しかし、この懸念を乗り越えるために、産休・育休の期間にリスキリングによって、一定のスキルを身につけたり、学位を取ったりする方々を支援できれば、子育てをしながらもキャリアの停滞を最小限にしたり、逆にキャリアアップが可能になることも考えられます。

大胆なこども政策を検討する中で、たとえば、このような方々への応援として、リスキリングと産休・育休を結び付けて、産休・育休中の親にリスキリング支援を行う企業に対して、国が一定の支援を行うなど、親が元気と勇気をもらい、子育てにも仕事にも前向きになるという、2重・3重にボトルネックを突破できる政策が考えられるのではないでしょうか。

この政策によって、結婚・育児期に女性の就業率が低下するいわゆる「M字カーブ」や、出産時に退職、または働き方を変えて、育児後は非正規で働くようになる、いわゆる「L字カーブ」の解消にも資するものだと考えます。

今ある仕事が、近い将来、AIに取って代わられることも予想され、私たちのキャリアにとって、リスキリングが「当たり前」になる時代が来る中、私が提案したような、リスキリング支援メニューの拡充が必要になるのではないかと思いますが、総理のお考えをお伺いいたします。

(岸田首相)
政府としては人への投資の支援パッケージを5年で1兆円に拡大し、リスキリングへの支援を抜本的に強化していく中で、育児中など様々な状況にあっても主体的に学び直しに取り組む方々をしっかり後押ししてまいります。

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